店舗スタッフたちの熱い支持を得た、Officeソフトの使用感と愛着あるフォントがPOP作成に大活躍

Cool Japan(クールジャパン)。アニメ、マンガ、ゲーム等のコンテンツ、ファッション、食、デザイン、ロボットや環境技術など日本が誇る伝統と文化を世界に発信しています。中でも、アニメやドラマの舞台となった場所を訪れる「聖地巡礼」は、日本だけでなく海外からの訪日客にも人気です。
今回インタビューさせていただいた株式会社らしんばん(以下、らしんばん)は、インターネットの普及で世界に広まった日本のアニメの中古商品を販売・買取するアニメショップを展開しています。らしんばんは、東京本部を拠点に、北海道から九州まで全国に53店舗、海外に4店舗(2020年1月28日時点)を構えています。店頭で重要な役割を果たす商品の買取表や陳列棚に欠かせないPOPをWPS Officeで作成しています。旧製品「KINGSOFT Office」のサポート終了(2019年6月末)に伴い、再度のOfficeソフト選定を経て現製品「WPS Office」移行に至った背景を中心に、システム部の野澤様にお話しを伺いました。

旧製品のサポート終了をきっかけにOfficeソフトを再選定。最も重視したポイントは「価格」と「フォント」

導入事例-株式会社らしんばん
株式会社らしんばん 野澤様

【導入前の課題】

  • 旧製品「KINGSOFT Office」サポート終了でOfficeソフトの再選定が必要になった
  • 店舗の売上を左右する「買取表」にはフォントが欠かせなかった

ー はじめに、御社が展開しているビジネスを教えてください。

野澤様:フィギュアや缶バッチなど中古品を取り扱うアニメショップを展開しています。SNSなどを通して日本のアニメを見ている海外のお客様にもお越しいただいています。実店舗だけでなく通販サイトもありますが、海外からのアクセスも多く、アジア圏のお客様からもご購入いただいています。

ー ありがとうございます。野澤様はどのような業務をご担当されているのですか?

野澤様:いわゆる一般的な情報システム部にあたりまして、店舗のインフラからサーバーの運用ですね。あとは店舗のヘルプデスクも担っています。全社で使う基本的な機器やソフトウェアの選定もしています。

ー 旧製品「KINGSOFT Office」の製品サポート終了で現製品「WPS Office」へ移行されましたが、Officeソフトを選定する上で、野澤様はどのようなポイントを気に掛けましたか?

野澤様:ひとつは、価格ですね。基本的に保守の年数も選定基準にはしています。あとは、フォントです。小売の店舗特有だと思うのですが、POP作成にどれだけ使いやすいかが非常に重要になります。私が情報システム部に配属になったのが3年ほど前でして、前任者がキングソフトを選定したという前提があります。

ー まずは、旧製品「KINGSOFT Office」を選定、導入いただいた当時の背景、経緯はご存じでしょうか?

野澤様:フォントだと聞いています。昔のソフト一覧を見るとフォントを追加購入していたようなのですが、KINGSOFT Officeはフォントを網羅していて追加する必要がない、と。らしんばんでは、経理系がいわゆる一般的な表計算ソフトとしてMicrosoft Excelを併用していますが、価格が高い。キングソフトさんは今もお安いですが、当時はさらに安かったので導入に至ったというのが背景です。

ー その当時からフォントを重視してOfficeソフトを検討していたんですね。店舗でのPOP作成に使われているということですが、具体的にどういったものになりますか?また、どのソフトを活用していますか?

野澤様:店頭で「今の高額買取品はこれです」と示す中古販売特有の掲示物で、いわゆる買取表というものです。Spreadsheetsを使っています。決まったフォーマットの枠内に、価格や商品画像を入れて作成するので、表計算ソフトの方が作りやすいようです。

他社Officeソフトを検討するも、実際に使用する店舗スタッフの “声” を考慮

導入事例-株式会社らしんばん

【導入の決め手】

  • 店舗スタッフの強い要望により移行を決定
  • 搭載フォントの重要性から他社Officeソフトを断念

ー 次に、WPS Officeへ移行した決め手は店舗からの強い要望ということですが、くわしくお聞かせいただけますか?

野澤様:今回、WPS Officeに移行するときには正直申しますと他社Officeソフトも検討したのですが、どうしてもWPS Officeを使いたいと店舗から強い要望がありました。WPS Officeにするか、こういうのもあります、こういうのもあります、と候補を挙げましたが、「使用感も良いし、フォントに満足している」「このまま使う方法を考えてほしい」と言われました。

ー フォントに満足していること、他のOfficeソフトで使い勝手が変わってしまうことを考えると、店舗の皆さんは今(キングソフト社)のOfficeソフトがいい、という気持ちが強かったのでしょうか?

野澤様:私はIT担当者なので、新しいソフトを覚えることは全然苦にならないですが、店舗にいる人間は出来れば店舗のことをずっと考えていたい。新しいソフトの習熟に時間を費やすのではなく、商品を並べたり、商品のメンテナンスをする時間として使いたいというのが想いとしてあると思います。

ー 他のOfficeソフトも検討したということですが、比較されたOfficeソフトを教えていただけますか?

野澤様:Polaris OfficeとOffice 365に移行するか否かを検討していました。あとは、弊社がG suite契約しているので、Googleスプレッドシートを活用できないか、というのはずっと課題としてあったので試してみましたが、やはり単純にフォントの問題がどうにも解決には至らなくて早々にあきらめました。

ー クラウド利用やシステム連携ができるOffice 365やG Suiteは、多様な働き方が進む今日では便利ですよね。一方で、もしサービス障害が起きてしまうとすべてが停止するリスクを伴うと考えられますがいかがでしょうか?

野澤様:そこは良し悪しと考えています。情報システム部としては、インストールの作業とデバイスの管理というところで端的に言うと「クラウドにあがっていれば管理は必要ない」という大きなメリットがあり続けます。これがOffice 365を検討した理由ですね。

ー 情報システム部としての見解を含めて検討されたのですね。その結果、最終的にWPS Office導入の決め手となったのは店舗の声でしたか?

野澤様:そうですね。私が折れた、と言うのもおかしいですけど、そちらに傾きました。なにより、私が想像していたよりも、店舗のスタッフがWPS Officeのフォントを使っていましたので。

新たな出店が続く中でのコスト削減は大きな成果。全社でOfficeソフト統一に向けた課題とは

導入事例-株式会社らしんばん

【導入後の効果】

  • インストーラーのチェック項目の簡素化で入れ替え作業がラクになった
  • パソコン24台分に相当する約240万円のコスト削減に繋がった

ー WPS Officeに決めて、選定担当者として得られたメリットはありますか?

野澤様:私たち本部側からすると、入れ替え作業の手間がかからないというのが一番実感できる部分です。WPS Officeはインストーラーのチェック項目がすごく減ったので、簡単に入れ替えができてラクになりましたね。

ー Officeソフトの入れ替えを検討する企業の中には、コスト削減が課題となっているケースが多くあります。野澤様はOfficeソフト選定で価格も重要視しており、コストパフォーマンスの良さもWPS Officeの決め手のひとつになったかと思います。実際にどのくらいコスト削減できたのでしょうか?

野澤様:ざっくりですが、Office 365を導入した場合と比較すると240万円ほどです。

ー 店舗利用分のOfficeソフトをWPS Officeにすることで240万円削減できたというのは、企業としては大きな成果ですよね。

野澤様:そうです。24台分のパソコン代が浮いたと思っていただければいいかと。弊社の場合ですが、新店を開くとパソコンを新規に配備します。仮に先ほどの240万円でパソコン24台とすると、大型店舗では1店舗か2店舗分、小型店舗だと3店舗分はコスト削減ができたという感じです。

ー 経理業務ではMicrosoft Excelを使われているということですが、店舗はWPS Office、本部はMicrosoft Officeと使い分けているのでしょうか?

野澤様:総務や経理ではMicrosoft Officeを使っています。PhotoshopやIllustratorを使って店内のPOP類を作っている部署もあるのですが、店舗のPOPの形に合わせる時にはWPS Officeで作った方が良いということで、本部でもWPS Officeを一部利用しています。

ー 今後、総務や経理といった業務でWPS Officeを利用することは難しいでしょうか?

野澤様:私は、表計算ソフトで対応できる範囲であればWPS Officeに置き換えて統一するのも可能かもしれないと思います。あとは、経理担当者の操作感や今まで利用していたVBAやマクロとの比較というところが課題として出てくるのかな、と。

ー 最後に、WPS Officeに今後期待すること、改善要望などがあれば教えてください。

野澤様:クラウド版に期待しています。実物がないという状態は、データをそこに保存していなくても済むという風になるので。53店舗でデータ管理しているというのは、53か所にリスクが存在しているということになります。それらをクラウドでまとめることができれば、IT担当者としては安心ですよね。WPS Officeはインストールのスピードは速いですが、配布ライセンス数が多いのでインストーラーが軽いに越したことはないです。ちょっと欲を言うと、インストーラーをクリックするとダウンロードが始まってインストールも始まるバージョンがあると嬉しいですね。

株式会社らしんばん

代表取締役:齋藤浩之
事業内容:コミック、アニメBlu-ray・DVD・CD、グッズ、同人誌、テレカ、ゲームソフト、コスプレ衣装他、中古品の買取、及び販売
統括所在地:東京都豊島区東池袋1‐44‐3 池袋ISPタマビル5階5‐E
設立:2001年10月
URL:https://www.lashinbang.com/

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