• 作成:2020年4月2日
  • 更新:2021年5月11日

求められる設備投資とコスト削減の矛盾

米中貿易摩擦の影響による輸出・生産の落ち込みや人手不足など、取り巻く環境からして「製造業の景気は完全回復した」とは言い難い状況が続いています。そのような状況の中、少しでも業績を向上させる為に、ICTやIIoT(産業用IoT)の活用によるスマート工場化など、「未来に向けた設備投資」に取り組む企業が多くなってきました。これは、今後の製造業の景気を左右するポイントの1つになると言われています。
一方、これまでの不景気の影響もあって「コスト削減」は継続して求められており、設備投資への予算捻出に苦労している企業も多く存在しています。

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※イメージ

製造業において設備投資の予定がある企業は7割以上

2019年に株式会社帝国データバンクが実施した「設備投資に関する企業の意識調査」では、62.3%の企業が「設備投資の予定がある」と回答しました。その内容は「更新需要(設備の代替・維持・補修)」が7割以上を占め、次いで「省力化・合理化(28.7 %)」「情報化:IT化関連(28.6%)」と続きます。

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予定している設備投資の内容*複数回答

※帝国データバンク「特別企画 : 2019 年度の設備投資に関する企業の意識調査」より

製造業を取り巻く環境が厳しい中、設備の老朽化やメンテナンスに伴う更新需要だけでなく、先に述べた「未来に向けた設備投資」や「人手不足に対する省人化設備への投資」を計画・実行しようとしている事がうかがえます。

製造業においては、72.5%の企業が設備投資の予定があると回答しており、これは「運輸・倉庫(76.6%)」「農・林・水産(76.1%)」に次ぐ高い割合です。

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2019年度の設備投資計画

※帝国データバンク「特別企画 : 2019 年度の設備投資に関する企業の意識調査」より

多くの企業は、その設備投資に対する予算を、試行錯誤しながら確保している事が想像できます。

とある老舗製造メーカーの予算捻出施策

静岡に本社を置く従業員数800名の老舗メーカーS社は、2010年頃から中国を中心とする海外売上の比率を高めて成長してきました。しかし、中国経済の減速により海外売上高は減少。日本国内を含む中国以外の売上で補いながら業績を保っています。また、団塊世代の退職や東京一極集中などを要因とした人手不足も、根深い課題に挙がっていました。

生産性向上を目的とした新しいシステムの導入などを実施し、現況を打破したいと考えてはいるものの、生産工場の既存設備の補修などもあり、新システム導入への予算を新たに捻出するのが難しい状況に置かれていました。さらに、Windows 7のサポート終了を機とした、全従業員のPCのリプレイス計画が浮上しました。新システムの導入とは別に予算が付いたものの、決して余裕のある予算ではありません。既存設備の補修でも多額の費用が発生する為、当初予定していた設備投資予算からの補填は難しく、担当者は頭を悩ませていました。

※イメージ

PCのリプレイスに掛かるコストの削減策を考えた担当者は、従業員が日々利用するオフィスソフトに着目し、今まで利用していたMicrosoft Officeを「互換ソフト」に置き換えることを思いつきました。そこで候補に挙がったのがキングソフトの「WPS Office」でした。

WPS Office導入でコストは半分以下、高い互換性も決め手に

WPS Office導入の最大のメリットは、その「導入コストの安さ」でした。
基幹システムとの連携や担当業務の都合上、オフィスソフトを入れ替えると業務に支障をきたす従業員もいます。その従業員分を除く600名分のPCをWPS Officeに入れ替た場合、MicrosoftのOffice365(現 Microsoft 365)では年間約648万円掛かる費用が、WPS Officeでは年間約263万円で導入できることが分かりました。「1年間で約385万円のコスト削減」は、他の設備・システム投資にも繋がる大きなコスト削減になります。

Microsoft Officeとの「互換性の高さ」も導入の大きなポイントとなりました。
対象PCでのMicrosoft Officeの用途は、各種管理帳票の作成や報告書の作成など簡易的な業務利用が大半で、利用する機能も限られています。WPS Officeであれば、Microsoft Officeとの互換性が高く従来の業務に十分対応できる為、長年蓄積した企業の情報資産を無駄にすることなく運用できます。さらに、見た目や操作性もMicrosoft Officeに近く、導入前の研修が不要な点も決め手の1つとなりました。

WPS Officeへのリプレイスで浮いた予算の有効利用

検討の末、S社はPCのリプレイスに伴うオフィスソフトとしてWPS Officeを導入することを決定しました。その結果、大幅なコストカットを実現でき、浮いた予算を生産性向上に向けた新システムの導入費や人手不足解消の為の採用費にも回すことができたのです。製造業を取り巻く環境は、先に述べた通り厳しい状況が続き、S社と同じような状況に置かれている企業も多いと思います。

限られた予算を有効利用しながら、課題解決だけでなく「未来に向けた設備投資」も実現していく。その手段の一つとして、多くの従業員が日常業務で利用する「オフィスソフトの入れ替え」を、検討してみてはいかがでしょうか?

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