- 作成:2020年4月2日
- 更新:2021年5月11日
教育現場でも急務のICT環境整備と「Microsoft Office 互換ソフト」の導入
日本の教育現場においても、近年ではICT環境の整備が急務となっています。実際、学校でのICT活用の遅れが指摘されており、都道府県別の教育用PC1台当たりの児童生徒数を見ると、自治体間の格差も大きい状態です。
限られた教育予算の中、各自治体はいかに予算を有効活用しながら、ICT環境の整備を進めていくかという点に、頭を悩ませています。そうした中、東海地方にあるA市が実施したICT環境整備への取り組みが、注目を集めています。それは「Microsoft Office互換ソフトの導入」です。
耐震化費用が重くのしかかるA市の小・中学校
A市には、市内に小学校・中学校合わせて50校あります。A市の小学校・中学校へのPC導入台数は、他の自治体に比べ大きく遅れをとっていました。教育委員会では、その遅れを取り戻す為にも教育ICTへの投資スピードを高め、3年後にはPC1台当たりの児童生徒数を、全国平均まで上げる目標を掲げました。
しかしA市には、この地域ならではの課題が1つありました。それは以前から懸念されている、南海トラフ沿いの大規模な地震に備えた、校舎の耐震化への取り組みでした。市内にある学校は築年数の古い校舎が多く、その耐震化にかかる費用は、A市の教育予算に重くのしかかっていました。限られた予算の中、A市は耐震化とICT環境の整備を同時に実現する必要がありました。
教育ICTに欠かせないオフィスソフトとしてWPS Officeを検討
A市では、市内を3つの地区に分け、年度ごとに各地区へ順番に教育ICT投資を行い、各学校のPC導入台数を増やしていく計画を立てました。各年度で平均すると、毎年400台程度のPCを導入することになります。しかし、この計画では、PCに付随して導入する予定だったMicrosoft Officeの導入が、予算的に難しくなる問題が浮上しました。
オフィスソフトは、教育ICTにおいて欠かせないソフトです。そこで、Microsoft Office以外のオフィスソフトを導入することで、コストを削減できないか検討することになり、その候補として「WPS Office」の名が挙がりました。
1. 高パフォーマンスのWPS Officeで導入費が約1/3に
WPS Officeは、授業で使う「ワープロ」「プレゼンテーション」「表計算」に特化した総合オフィスソフトで、教育機関を対象とした低価格で導入できるアカデミック版があります。このアカデミック版を400台のPCに導入する際の費用を試算すると、年間約144万円になります。これは、Microsoft Officeの導入費と比較すると1/3程度で済む計算となり、大幅なコスト削減効果をもたらします。
この費用で収まれば、オフィスソフトを導入したPCを、予定通りの台数で導入することができます。さらに、オフィスソフトのコスト削減で浮いた予算を利用して、不足していた電子黒板などの周辺機器も整備することもできます。
WPS Officeの導入にあたって、Microsoft Officeとの高い互換性も決め手となりました。
WPS Officeで作成したファイルを自宅のMicrosoft Officeで開いても問題なく再現できます。さらに、見た目や操作性がMicrosoft OfficeのUIと近しく、実際に動作検証をおこなった教師からは「使い勝手が良い」と高い評価を得られました。
2. 豊富なフォントがもたらす生徒の表現力向上
WPS Officeには、他にも導入の決め手がありました。それは、生徒の表現力を伸ばす「多彩な搭載フォント」です。生徒は、日々作成する発表資料やポスターなどにおいて、少しでも自分らしい表現をアピールしたいと考えています。WPS OfficeにはUDフォントを含む豊富なフォントは、表現の幅を広げます。
「コスト」「互換性」「操作性」「豊富なフォント」、この4つのポイントが決め手となり、A市はWPS Officeの導入を正式に決定しました。
加速する教育ICT環境の整備をWPS Officeがサポート
近年、多くの教育現場においてWPS Officeを導入いただいております。今後は、2023年度までに生徒1人1台の情報端末を整備するなど、文部科学省が取り組んでいる「GIGAスクール構想」の実現に向けて、各自治体のICT環境の整備スピードが、ますます加速していくと予想されます。
限られた予算を有効活用し教育ICT環境の整備をいち早く実現するためにも、WPS Officeの導入は、各自治体にとって有益な施策になることでしょう。