• 作成:2020年6月1日
  • 更新:2021年5月11日

店舗での売り上げが伸び悩むアパレル業界の現状

アパレル業界の市場推移は2007年から2010年まではリーマンショックの影響もあり横ばいですが、2010年以降はリーマンショック時の買い控えの反動も見られ増加に転じていました。しかし近年の伸びは、再び鈍化傾向にあります。

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近年のアパレル業界で国内売り上げの一位を誇るのは、幅広い世代に人気のカジュアルブランドである「ユニクロ」と、若い世代を中心に人気の「GU」を展開するファーストリテイリングです。ファーストリテイリングは現在、他のアパレル企業を大きく引き離し、国内アパレル業界では独走状態を保っています。また、ユニクロは海外にも進出しており、2019年には店舗数と売り上げ高のどちらも、海外が国内を上回りました。

一方で国内の百貨店やショッピングセンターでは、衣類品販売の低迷が続いています。ファーストリテイリングに次いで国内二位の売り上げを誇るファッションセンター「しまむら」でも、売り上げの低下が起きています。また、外資ファストファッションも撤退の動きに転じており、2019年10月に米国系ファストファッションブランド「FOREVER21」は国内の14店舗と自社ECを閉鎖し、撤退しました。

こうした実店舗からの客離れが進む中、スマホの普及とともに通販モールや中古品販売、レンタルといったEC系の新業態の参入が増えています。ECサイトでの購入は消費者にとって、素材や色、サイズが分かりにくいというデメリットがあるものの、店舗に行かず欲しいときにいつでもスマホから簡単に注文できるというメリットがうけて、近年急速に売り上げを伸ばしています。

平成30年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)より引用

ファーストリテイリングが国内の首位に位置していること、中古品販売やレンタルの事業がアパレル業界に新規参入していることからも人々は高くていいものよりも、安くてもいいものを買いたいと考えている人が増えていることがわかります。また、近年世の中は、モノ消費よりもコト消費の需要の方が高まっていることもあるので、アパレル業界は伸び悩む時期だとも考えられます。そんな中で実店舗を運営するアパレルブランドは、今後いかに売り上げを伸ばしていくかが現状の課題となるでしょう。

資金不足による店頭商品の不足と、高まる顧客の不満

M社では、資金不足により生産が追い付かず、人気商品であっても一度完売すると再入荷できません。人気商品が完売すると店頭の商品は減り、常連のお客さんから「再入荷しないの?」「商品が少なくて選べない」といった不満の声があり、スタッフが接客を頑張ってもなかなか売り上げが伸びないという状況にありました。そのため、商品の生産にコストをより多く分配するために、現状のコストの見直しにせまられていたのです。

見逃していたオフィスソフトでのコスト削減

担当者はまず、商品の原材料や人件費などの各コストを洗い出してみましたが、どれも最低限のコストで運営しており、簡単に削減することが難しいと判断しました。それ以外にコスト削減をできないかと考える中で、社内で利用しているオフィスソフトのコストが思いのほか高いということに気が付いたのです。

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M社では、本社と店舗に導入している約800台のPCに、Office 365(現 Microsoft 365)を導入しており、3年間で約2,592万円のコストがかかっていました。本社の一部従業員がおこなうPC業務では、Office 365の各機能や、Excelを利用して複雑なマクロを組んでいたり、基幹システムと連携したりといった作業があります。しかし、それ以外の部署や、店舗でおこなうPC業務は、本社とのメールのやり取りや、日々の報告書・売り上げ表の作成といった事務作業がほとんどで、メールソフトとWord / Excel があれば十分な内容でした。

メールは全社でG Suite(現 Google Workspace)を利用しており、店舗を含めた全社一律でハイエンドなOffice 365を導入する必要はないと判断しました。そこで、Office 365の機能を必要としない本社の一部部署を除いた部署や店舗には、安価なオフィス互換ソフトを導入することで、コスト削減を実現できないか検討することになりました。

WPS Officeの法人ライセンス3年版は、1アカウントあたり10,440円。Office 365を必要とする50台のPCを除いた残り750台のPCで使うオフィスソフトをWPS Officeにすると、3年間でかかるコストは約783万円です。これまで同じ台数のPCでOffice 365にかけていた3年間の利用コスト(約2,430万円)と比較すると、その差はなんと1,647万円です。1,647万円のコスト削減が叶えば、商品の生産にコストを充当することが可能となります。

M社がオフィス互換ソフトに求めた2つのポイント

安価なオフィス互換ソフトの導入を検討するうえで、特に重視したポイントが2つありました。

1つめのポイントはOffice365との「互換性」です。異なるオフィスソフトを使う部署や店舗間でファイルをやりとりする際に、それぞれの環境で正しく再現されなければ業務に支障をきたします。互換性の高さは重要なポイントでした。WPS Officeは、Microsoft Office 2007以降の拡張子を含む全てのファイル形式に対応しており、高い互換性があるため、ファイルのやり取りをする際の再現性も問題ありません。また、Microsoft Officeが搭載している基本フォントを搭載しているので、文字化けや段落のズレも比較的少なく快適に利用することが可能です。
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2つめのポイントは「使い勝手」です。今までと大幅に使い方が変わると、それぞれの従業員がソフトの利用法を習得をするまでの時間が必要となります。使い勝手が似通っている点も、「WPS Office」を選んだ大きなポイントとなりました。

そして、導入に際して意外と便利だったのが、ライセンス管理です。
750台のPCに導入するとなるとライセンスの管理が複雑になりますが、WPS Officeは1つのシリアルキーで複数ライセンスを一括管理することが可能です。ソフトウェア資産管理も簡素化することができ、追加でライセンスを購入しても、同じシリアルキーに紐づけが可能なのでIT担当者の負担が軽減できます。

店舗の売り上げアップとお客様満足度の向上が実現

WPS Officeの導入によって約1,600万円のコストカットが可能となり、M社の課題であった資金不足を回避することが出来ました。削減したコストを利用して、商品の生産にコストをあてることが実現したのです。商品が充実したことにより店舗ごとの売り上げも順調に伸び、お客様満足度の向上にも繋がっています。

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限られたコストをいかにうまくやりくりするかは、どの企業でも課題となるポイントです。WPS Officeであれば大幅なコスト削減を実現し、限られた予算の有効活用に貢献できます。

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